何も考えず
何も背負わず
誰にも傷つけられないように
誰のことも傷つけないように
ただ一人で空を飛び回る為に
あるはずのない翼に絡まるは有刺鉄線
くいついて
突き刺さって
引きちぎって
全部全部
古傷と妄想も
縋り続けたい暖かさも
歪みきった愛も
全てを蹴って誰もいない空に舞う
虚像の憧れのみを抱きしめ
たった一夜で私は落ちた
かくして
私を救うものはなくなった
私を傷つけるものの中に私が増えた
落下死体でいたいはずなのに
今日も詩という名の存在証明を続ける
闇の中ならばこの醜態を隠せる
それでもこの歪な心は
愛する空を想い続けてしまう
己の心音に日々怯え続ける獣に
光の一端を見せつけて消えた
貴方のことを一生憎みましょう
ほら、また飛んでみたくなってしまう
とうの昔に手綱は切れていて
瞼の裏で貴方が泣いて
笑って
ください
みくろう様
いつもいいねありがとうございます✨
何だかグッとくるような作品ですね。
死にたいけれど、やっぱり自分の存在意義が欲しい、愛する人を忘れたくない、色々なジレンマを抱えている中、生き延びようとする主人公の強さが伝わりました💕
烏羽さん、こんにちは。
「落下死体でいたいはずなのに
今日も詩という名の存在証明を続ける」
これは、生きる強さであって尊い姿だと思います。
言葉を残して、それを読んだ人の心に響いたのなら
なおさらそう思います。
みくろうさん、こんばんは!
心って、いのちって不思議だなと、みくろうさんの詩を読むといつもそう思わされます。
あなたは、心を解き放って、ただ大空を翔けめぐりたいと思っていた .....
さあこれからと、夢を見た瞬間、その間隙を突くように、自分のいのちを陥落させるほどの、心の事故に遭遇してしまった ..... それは、誰もが抱える、人間の業 (ごう) というものなのでしょうか。
飛翔したい想いと、そうさせまいとする目に見えない有刺鉄線に心傷付けられることとが、幾度となく繰り返されると、いのちは、どれほど弱くなっていくことでしょう。 それでも、あなたの、心が、いのちが、尊いと、いつも私が思うのは、こうしてあなたが命がけで、詩を書いてくれているからです! 『絆の手綱』の絆とは、大切に思う者どうしの、生命と生命のつながり。一つの命だけではけっして成立しないもの。 じゃあ手綱とは? これは、大切な人との絆をけっして離さないと決心した者が持つ物。 そう、あなたが、しっかりと握りしめて ....
あなたの詩こそ、絆の手綱。 そして詩を書くことは、絆があるから、絆を離さないから、生きていけると、そう自分を励ましながら生き抜くことと同意であると、私は思っています!
ゆめの