3回目にミナトさんの強烈な蹴りを胸元にくらったとき、私は目の前が暗くなる気がしてその場に倒れ込んでしまった。
意識が少しづつ遠くなっていくのを感じ、このまま負けちゃうのかなと弱気になった。
リング上で勝ち誇るミナトさんを見上げると、相手は何回でもかかってこいという表情で私を待ち構えていた。
実力に差のある相手なのはわかっていた。
それでもなんとか勝ちたいという思いでトレーニングに全力を尽くしてきたこの一ヶ月間。
つらい思いや苦しい思いも数え切れないほど味わってきたことを思うと、このまま負けてたまるかという強い思いがこみ上げてきた。
私は奥歯を今まで以上の強い力で噛みしめて、腕に、脚に、自分の持てるすべての力をかけて立ち上がった。
そして待ち構えるミナトさんのいる方に向かって、ためらうことなく突っこんで行った。
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けいとさん、こんにちは。
前の作品「打ち負かしてやる」の続編? だね。 格闘技に情熱をそそぐ主人公の闘魂に、思わず "頑張れ!" って応援したくなるね💪 日記スタイルな青春ストーリー!!な詩でした。。。