選んでるようで選ばされてる。
僕の選択に僕の意思は反映されない。
けれども僕は全責任を負わされる。
この不条理な世界で生きるとは、
苦痛を耐え忍ぶことでしかないのか。
賢者はどれだけ苦痛を避けたかを問う。
僕は僕に訪れなかった不幸を思う。
なにもない人生だった気がする。
それでも僕は幸せだったはずだ。
多くの苦悩から逃れてきたのだから。
けれどこの胸が騒ぐのはなぜだろう。
なにかやり残してきたことはないのか。
僕だけに出来ることがあったのではないか。
世のため人のためになることができたのではないか。
僕が選択したことは本当に僕の意思でないのか。
どこかに妥協が含まれていたのではないか。
僕の人生はもう残り少ない。
今日も日は落ち、意識が遠ざかるときが来た。
結局この生でも救われることはなかったのか。
それでも生きる意味はあったと思いながらいつしか夢の世界に入っていた。
けいとさん こんにちは
タイトルを見事に表現された詩だと思いました。
「それでも生きる意味はあったと思いながらいつしか夢の世界に入っていた。」
この様につづられた所に作者の不条理に対する思いがあったように思いました。