あなたを待つ。
雨に濡れても雪に降られても
日照りの暑い日も
木枯らし吹く寒い日も
寂しい夜になっても
ここであなたを待つ。
手紙を待つ。
来る日も来る日も
ポストを見つめて
手紙が入るのを待つ。
バスを待つ。
バス停の時刻表にある時間が
過ぎようともバスを待つ。
列車を待つ。
到着 発車の時間より
随分早く駅に来ちゃったけれど
列車を待つ。
飛行機を待つ。
今日乗るわけじゃぁないけれど
空港をブラブラしながら
飛行機を待つ。
ご飯が炊き上がるのを待つ。
湯気が出て
段々お米がご飯に変身する。
ご飯が炊き上がるのを待つ。
台風が過ぎ去るのを待つ。
大雨になって
強風になって川が
水でいっぱいになって
溢れるかも知れないけれど
台風が過ぎ去るのを待つ。
病気や怪我が治るのを待つ。
気持ち悪くて苦しくて
痛くて怠くて
身体が思い通りにならないけれど
病気や怪我が治るのを待つ。
大切なあなたが笑顔になる日を待つ。
明日 明後日 半年 1年…待つ。
只々待つ。
そして祈る。
そして願う。
待つ 待つ 待つ。
そして待ちわびる。
待つ 待つ 待つ。
心待ち。
待つ 待つ 待つ 待つ。
それが訪れるか訪れないかわからなくても、ただ待ち続ける行為は希望を育てるのでしょう。大きく育った希望が花開くとき、それまでの祈りと願いが成就するのですね。
くりはら ねん様
はじめまして。
「待つ」って今まで「待たされる」のように
勝手に受動的なイメージを持っていたのですが、
こんなにも能動的で、意志的なものだったのですね!
発想の転換と、迫りくるイメージの数々にとても魅了されました。
素敵な作品をありがとうございます。
くりはら ねんさん はじめまして。 初めは小さな波が、だんだんと大きな波となって、心も体も丸ごと自分を包み込んでしまったような気持ちになり、なぜか笑いと、それから涙がこみ上げてきました! すごく感動した! これからもよろしく! ぼくと、ここのメンバーと、友達になってください!!