何処にもいかないでと
幼子のように縋り付く
君の瞳に浮かぶ涙を拭う
哀しみの色が滲む姿は切なくて
強く抱きしめ頭を撫でる
「大丈夫、何処にも行かないよ。
私はあなたのそばにいる。
決して離れたりしない。」
君の耳元で決意を語る
君の瞳は不安に揺れる
信じたいけど信じられない
そんな色が瞳に滲む
君は我儘を言って私を困らす
「本当ならずっと抱きしめてよ」
私は君を壊れないようそっと抱き寄せた
「いいよ。ずっと抱きしめて離さない。
望みを叶えてあげる。」
不機嫌な子猫みたいな君を抱きしめる
「幸せすぎて不安になる。失いたくない。」
私の胸で泣きじゃくる君を抱きしめて
自分まで泣いてしまいそうだった
「君の気持ちはよく分かる。
私も大切な人を失ったことがある。
だからその気持ちはよく分かる。」
顔を上げて驚く君の瞳はまん丸で
「僕と同じなの?一緒?」と聞いた
「一緒だよ。痛かったよね。
辛かったよね。寂しかったよね。
でも大丈夫だよ。私がいるから。」
そう言って君を強く抱きしめた
君の姿は大人でも
心は傷ついた幼子のまま
私と同じ痛みを抱えて生きる人
だから癒えるまで抱きしめよう
「一人にしないから、大丈夫だよ。」
私は君に何度も誓う
君が乗り越えるしかないと知りながら
私が君をどれほど想っているか
いつか伝わるその日を信じ抱きしめる
君は私の手を振り払い離して
いつか私の心を壊すかもしれない
それでも構わない
君を愛しているよ
うるうるしてきました。素晴らしい✨
確かに自分の書いた言葉で読み手が、どんなイメージを膨らませるか楽しみですね。
すぅさんの作品では、性別も自由なんですね!
自分は、作品を書く時に自分を客観視して書くので
自分が男なので男性のイメージが強い言葉になってるかもです。
自分が見えているイメージ画像が読み手にも見えてると勘違いして
自分が見ているイメージと違うコメントを貰う事も有りましたが
伝える事の難しさと新しい視点との出会いが楽しくて書いているのかもです。
すぅさんの書いておられるコメントの様に
読み手の想像の幅を狭めない事って大事だなと自分も思います。
みなさん、こんにちは。
すぅです。
本作をお読みくださった皆様
ありがとうございます。
私の詩では、代名詞が使われます。詳細を語らない時があります。読み手の想像の幅を狭めたくない時です。今回の詩について性別も対象も皆様次第。
自分の解釈と想像を大切に他の方の視点も楽しんでもらえたら個人的に嬉しいです。
どんな君でも愛しているよ を読ませて貰いました。
最初に読んだ時に感じたのは、包まれるような母性本能の温かさです。
何度か読むにつれて、心に広がって来た思いは
どんな自分でも愛してくれる存在の大きさと
そんな人が居る作品の中の君への羨ましいという
嫉妬感にも近い感情です。
作品の君が気付いた自分と同じ傷を持つ者だからこそ知る
傷の痛みを知って居てくれる事への驚きと嬉しさが
胸に刺さるように伝わって来ました。
それと君が愛してくれる人を失うかもしれないという不安と
やがて来るかもしれない、縋り付いている君が
私から旅立って行く日への不安が
二人の不安定な関係を表現されている様でグット来ました。
大切な人を失った傷って時間と共に癒えるのでなく
心の底へと沈んで行くのだと個人的には思っています。
大切な人を失った傷が表面へと顔を出さない様に
二人がお互いの心を抱きしめ続ける事を願います。
自分の世界に入って勝手な事を長々と書いてしまいました。
すぅさんの作品には毎回心を動かされています有難うです!