フィンセントの溜め息
塗り込められた青
固まった絵筆
陽の当たらない床
フィンセントの溜め息
郊外の曇り空
風車のある丘
路地のカフェテラス
墓地を飛ぶカラス
一足のワークブーツ
鉱夫の背中
手にしたばかりの聖書
フィンセントの溜め息
混ざり合った星空
手に負えない輝き
手に負えない瞬き
フィンセントの溜め息
黄色い壁の家
飾りきれない花
飾りきれない色
真夜中の鏡 階段の足音
吐ききれない吐息
吐ききれない怒り
恥じても恥じきれず
手にしても手に出来ず
焼きついたままの傷
やり場のない哀れみ
暖炉の前の女 深いシワの少女
蔑んだ言葉 骨張ったままの背中
葉巻を加えたドクロ 書き続けた手紙
その場限りの太陽 永遠の眼差し
真っ黒な蒼い空 金色の麦畑
飛び交う黒い鳥
誰にも聞こえなかった銃声
星を繋ぐレール
汽車は走り続ける
何処かの駅で 彼を見たらしい
yo様
初めまして!
作品を読ませていただきました。
読んでいてゴッホのタッチで描かれた風景が脳内で色鮮やかに再生されました💕 芸術的でオシャレ✨
情景や主人公の悩ましい気持ちや切ない気持ちが美しく表現されていますね😍
ムーさんも先にコメントされてますが、こちらは、ゴッホをオマージュした詩なんですね! 気品に満ちた美しいフレーズが流れるよう配され、あたかもゴッホの生涯を、彼の絵で追っているようでした! 素晴らしい詩ですね!!
yoさん、こんにちは。
この前の冬にゴッホさんの展覧会に行ったので、
彼の作品や感情が思い浮かばれました。
「星を繋ぐレール」というフレーズは素敵ですね(^^♪