アスファルトはジリジリと
日の光を反射して熱を伝えてくる
帽子や日傘がないと歩くのもしんどい
以前は夏の気温は32度くらいが最高だった気がするが
最近は37度くらいが最高気温になってきていて
四季折々とはいえ夏の暑さは尋常じゃない
アスファルトが水分を含んだ何かで出来ていたら少しは涼しいのにとぼんやりした頭で考えながら
たまらず入った喫茶店でアイスコーヒーを飲みながらため息をついた
窓の外を見ると入道雲がもくもくとしていて
夏真っ盛りな感じが伝わってくる
アイスコーヒーの水滴がグラスに付いて
ひんやりとして気持ちが良い
ハンカチで額の汗を拭きながら
夕方まで此処で涼んでいようかなと
ふと思った
幸いこの喫茶店には雑誌や本も置いてあるし、落ち着いたJAZZの BGMが一層居心地の良さを醸し出している
客層も老夫婦と大学生風の男性が一人
静かに同じ時を過ごしているだけだ
私は本棚から一冊のエッセイを取ってきて読み始めた
海に囲まれた異国の旅行エッセイで此処とは違う文化が楽しめる好奇心を掻き立てられる本だ
本を読みながら私は
鯨が何故潮を吹くのかなあと
調べれば分かりそうなことを
ぼんやりと考えていた
今は調べれば大体のことは分かる
でもその前に自分で考えることも大切だと思ったからだ
アイスコーヒーはすぐに空になった
私はウェイトレスにおかわりを注文した
百円引きで得した気がした
知らないうちにうたた寝していたようだ
「鯨」と独り言を言っていたかもしれない
霞んで見える窓の外の雲の隙間に鯨が泳ぐのが見えた気がした
忙しい毎日のなかで、こんなのんびりした日があるのもいいものです。部屋の冷房で体が鈍ってきたら、あえて暑い夏の日差しに飛び出して、体がほてってきたら喫茶店で冷たいアイスコーヒーをグイっと飲み干す。こんなことができる今が幸せだなあと思うときがあります。
きょこちさん、こんばんは。 梅雨明けてからますます暑くなってますねー!
焼けるような日差しの中を歩いて、"たまらず入った喫茶店" で、ほっとしながら、とりとめなく考え事してる自然体の作者の姿が、見えるような、すごくおしゃれなエッセイですね! 「鯨」って寝ごと、言ってるの、子供みたいでかわいいです🤣
ゆめの