そうだった、一人なのだった、誰かがいると思って、
目を覚ましたのだけど、
そして鳥かごの中には一羽のかわいい小鳥がいると信じて、
でも一人なのだった、僕の他には何もない。光はやわらかく明るく、
だから僕は許せた、現実が夢を裏切ったことを。
耳を傾ければ聞こえてくる、いや見えてくる、
山林の向こうには広大な平野があるのが、
そこには一本の線路が静かに地平線まで延びているのだ。
激情は人を遠ざけます、人は激しいものから離れてゆくもの、
誰もそれをあらかじめ知ることはできない、
一人になってはじめて分かるのだ。
やり直せるよ、余分な命などないのだから。
初めまして。yasu.naさん。詩に絶望的な孤独を感じました。激情は人を遠ざけます、本当にその通りだと思いました。
最後のことばに冷静さと、光る魂のようなきらめきを感じました。
鳥かごの中のかわいい小鳥は、飛ぶ道を見つけて
大空へ羽ばたいて、行ってしまった
小鳥が、羽ばたけたのは
ある心やさしい詩人が、
かごの鍵を開けてくれたから!
もう何年もの間、かごの中の世界には 新緑の涼やかな風など、
通り抜けはしなかったのに
どうして詩人は、みずからその中へ 飛び込んでいったの? ともだちの詩人たちはみんな、心配したよ
いつもとちがう水を飲んで いつもとちがう詩をうたって
一人になっても
信じた夢を放さない人
自分をあきらめない人
自分を信じる勇気をくれた人
私の知る yasu naさんは、そんな詩人です
YUMENOKENZI
とても印象的だけど、何か寂しげな詩ですね。同じ理想を求めて皆で始めたのだけど、途中で皆の理想がそれぞれ違うことに気づいてしまったような状況が目に浮かびます。でも作者の言うとおりに何度でもやり直せるのでしょう。いつでも新しい理想の芽は見つかるものです。生きている限り理想を追い求めていくのが人なんでしょう。最後の一文に救いを感じます。