詩が書けないと筆を折る
だがまた新しい筆が目の前に現れる
折っても折っても新しい筆が
書けと言うのか
この私に
一体何を
この世界は汚れている
こんな世界では私の詩はゴミ屑にしかならない
それが分かっていながら
お前は私に詩を書けと言うのか
偏光フィルターから見える子供達
ボロボロの鞄の取っ手
月の見えない夜と昼
可哀想な蝙蝠の生贄
いくつもの殺戮と隠蔽を繰り返して
世界は作られた
その事を暴けと
神様は私に言うのか
涙も出ない
崩れ落ちる身体は疲弊しきっている
こんな姿で尚もまだ進めと言うのか
神様は残酷だ
私は祈る
私自身の神様に
どうか守って
ただ一つの安息の地を求めて
最後の魂の安息を得るそのときまで、あなたは進み続けるのですよ。あなたが世界に働きかけることができる唯一絶対の方法が筆と詩であるから、何度諦めても拒絶してもきっと筆が現れるのでしょう。