水槽のところで約束をした
真昼のすん、とした感じ
色違いの飲み物を二人で飲み
明日も天気はあるのだと
なんとなく思えた
歩く速度で歩くように
わたしたちは笑う速度で笑う
許したことも
許されたことも知らない
ただ生き物の塊として二つ
同じ耳鳴りを共有していた
そこにあるということは
何かの形
多分わたしたちは形
自転車が少しずつ
組み立てられていく
そのような匂いがする朝
市民プールの塩素が
溶けていく音を聞いた
互いに肩幅を見比べて
何も変わっていないと安堵し
椅子を二人分整える
命をゆっくり続けていく
色の綺麗な動物園に行きたい
とあなたは言った
わたしも行きたいと思い
行きたいと言った
たけだたもつさん、こんばんは。
かけがえない人を、かけがえないと、いのちの奥深くで感じながら ... それを、互いにたしかめ合うように、"何かの形" をした二人の歴史が、穏やかに流れていくような、美しい映像を見させていただきました! 前々作『豆腐について』の中で登場された、作者の奥様とのお話だと思って読んでいたのですが 😊
「歩く速度で歩くように
わたしたちは笑う速度で笑う」 ここのフレーズ、素敵ですね! こんな二人の温度感に、とても憧れます。
深く、穏やかな、愛情ものがたりに、胸があったかくなりました! ゆめの
追伸: たもつさんの、この詩に触れたとき、自然と思い出された、別の方の詩があったのですが、もしよろしければ、リンクを訪ねてくだされば幸いです。
『小夜庭』 金合歓さんの詩です📖