てらった夢を溶かし込んで
鋭い瞼に預けている野薔薇たち
崩れ去る夕暮れに真水は吹雪いております
おや、白く冷たい種が微睡んでおりますよ
悲しみも苦しみも、悲哀と称して笑うより儚い
元日のとたんを屋根に着せ数多の喉笛の笑う頃
やつえめじきがやってくる
三里歩きて眠らない花
悲しみの渦にしどろもどろ
魂魄を埋め夕張メロンは花開く
感謝感激雨霰 屍鬼に豆まけ彼岸花
駱駝の声がきこえてる、
瞼の破裂する時刻とて。
惨烈な美しさをありがたく語れ
ガンジャだ担架か野薔薇咲く
目玉の渦に砦生み
夜束ね対絶えて空空踊る
煌々とさんざめく肉だけ踊れ
空虚と葉石は硬直を魅せ
真理めいた喉笛が悪鬼と化すまで
嗤うように壊れる臓器
私は理系の人間です。文学的な表現にはあまりなじみのない人間ですが、作者の何か自分ではどうしようもできなかった悲壮のようなものを感じました。
コメントありがとうございます。人生はどうにもならぬことの積み重ねです。いつか、どうでもよくなる日がくると信じております。