「おちている林檎この子に一つもらっていいですか」 山栗のある細い山道その一角にある林檎畑 母は何度もお礼をいって落ちている林檎を一つ拾うとエプロンで拭く そんな林檎を抱きしめて私たちは山の湧水の横に腰をおろす 美味しそうに食べる私を見る母にわたしは食べかけの林檎をさしだす 母は「みんなおたべ」というと透明でひんやりした湧水を手で何度もすくい口へ入れた あの時の母の言葉と握りしめていたたった一つの落ち林檎の味は今でも驚くほど鮮やに思い出す
UUXさん、こんばんは。
お疲れ様です。
あなたの、かけがえないお母様との思い出を、またひとつ教えていただけました。ありがとうございます!
私が、特別に好きな『オランダ坂』に通じる、同様な優しさ、あたたかさ、郷愁を感じ、今作も、胸がいっぱいになってしまいました!
また、あなたという情緒豊かな方を育ててくれたお母上様に、敬愛の念を抱かずにいられません。
今日まで、あなたを育んだ、芳しい里山も、本当に素敵です!
ゆめの