Rは生まれながらの論理家だった。
論理を用いなければ詩情を把握できなかった。
感情を把握できなかった。
彼は詩人と自認していた。
一方でけっして激情に駆られることのない自身を恥じてもいた。
Sは生まれながらの詩人だった。
論理を用いずとも詩情を把握することができた。
彼が激情を感じた時に詩はおのずから誕生した。
誰よりも粋な言葉が飛び出した。
ある日RとSが出会った。
詩人に憧れていたRは生まれながらの詩人であるSに戦慄した。
けれども同時に自分より優れた存在への尊重をも忘れなかった。
論理的思考に憧れていたSはRの緻密な思想に感服した。
Rを誰よりも偉大な思想家だと慕うようになった。
RはSの作品を分析した。
それまでに感じたことない感情が浮かび上がった。
作品に内面を反映させることを覚えた。
SはRの作品を直感的に認識した。
深い思想に触れて彼の理性がよびさまされるのを感じた。
激情を客観的に表現することを覚えた。
その結果、本物の詩がうまれることになった。
それは短い言葉ではけっして言い表すことのできない真実を感じさせるものだった。
以前の二人にはとうてい書くことのできないものだった。
けいとさん おはようございます
詩の中にでてくる「論理的思考」とは「論理で物事を理解する」考え方
という事のようですが、UUXにとってはとてもとても難しいお話です。
けいとさんの学びの深さに感服致しました。
おりがありましたら「論理的思考」についても学べたらと思ったUUXですが見た目をストレートでしか表現のできないUUXには無理かもしれませんね(興味だけはあるのですが)
考察力の素晴らしい詩だと思いました。