なつかしい場所にかえる
それは魂がかえる場所
毛布のように
あたたかくて
なみだなど
すぐに乾いてしまう場所
けれどもその場所に
住所はない
ちいさな交差点を
すこし進むと
あらわれる
秘密の小道
ダルメシアンたちが守る庭を
ながめながら歩いた
黒光りする
舗装したばかりの路
晴れていても少しほの暗い
竹林沿いの裏道には
ときおり風が
さやさやと
通りぬけ
細長い葉をゆらしていた
わらい合いながら
走った
そんなたくさんの道たちを
通りすぎると
いつしか
あなたは
わたしの
かえる場所となっていた
わたしの魂は今も
あのなつかしい場所にかえる
きっと
このさきも
ずっと
クレセントムーンさん こんばんは。
素敵ですね! よき思い出を作る人は、天使、あるいは天女なのだと、そう聞いたことがあるんです。
この詩を読むと、あなたはまさに、そのような人なんだと思いました😄
出会った頃のドキドキ緊張する場所から、時の流れと共に、懐かしい帰る場所になるんですねえ。良きカナ。