少し疲れたので
手のひらに心臓を吐き出した
なお生温く拍動するそれを見ていると
アスピリンの如き幸福が脳髄に満ちる
なぁ悪魔さん
僕の心臓、そんなにおいしそうかなぁ?
そこにおいでの悪魔さん
窓から見ている悪魔さん
空腹を満たすことこそが生きる意味ならば
在りし日に果たされてしまったのだろう
死の片鱗に救いの手を見る
そんな僕らはロクデナシ
のら、くら
影を踏みながら
のら、くら
陽を睨んでは
のら、くら
思考乱れては
のら、くら
今日も終わった文ばかりを読む
手のひらのそれをごくりと飲み込んだ
元通りの心臓はただ脈打つ
悪魔は笑った
生きることに意味などない、と
烏羽美空朗さん いいね!有難うです^^v
のら、くら を読ませて貰いました。
手のひらの上の心臓の躍動感ある描写と薬物的な快感の描写が
リアルで心に残りました。
その描写の効果で、想像上の悪魔との展開が
リアリティーを感じ悪魔への問いかけに
鬼気迫るものを感じたのは、自分だけでしょうか?
手のひらの心臓を飲み込んで
自分なら悪魔に言ってやりたいです
のらりくらり生きるのも大変だし
意外と楽しい事も有るもんだよとね!
最後に作品のイメージを壊すような事を書いて申し訳ないです。
みくろうさん
まるでファウスト博士がメフィストフェレスと対峙してる場面かと思いました! しかし、これは紛れもなく、主人公は、みくろうさんであり、そしてあなたが産み出した悪魔なんですね。
疲れ果てたあなたの、朦朧とした意識の中で、あたかも魔法のペンが、さらさら動いて、この詩を書き上げてしまったのかなって思うほど、とても楽しく拝読しました!
自分の心臓を吐き出したり、飲み込んだりの、ホラー仕立てな比喩と、"のら、くら" の合いの手のような一節が、すごくリズムがよくて面白かったです! それと... 生きることの意味を、もう一度、自分も考えてみたくなりました。
みくろうさんの詩から、大事なことを教えてもらえ感謝してます!
YUMENOKENZI