タバコもやめたし口寂しくて
どうぶつビスケットかじる
うさぎさんかじる
もう何日も部屋から出ないで詩なんか書くから自分しか見ようとしない
視野狭窄
酷くなるいっぽうの一人称
本当はただつまらないだけなのに
それを不安だと加工して
本当はいろいろ所持してるのに
物足りないみたいに加工して
レゴブロックじゃあるまいし
とったりつけたり
たやすくするなって
ぶつくさいってめんどくせーな
束で煙る線香と
赤ちゃんのミルクの匂いと生きてる事がうれしいと笑う声
弘前の一丁目
古民家の窓先で
繰り返される命の終始
骨まで使い切った人の近くで
時間を持て余す五十男
途中でやめた詩の余白に
へたっぴな線で書いた
うさぎの絵
口寂しくてあの人の名前を
つぶやきながら
それで手裏剣折って飛ばして遊ぶ
誰にも届かないで
壁に当たっていじけて落ちる音
軽々しくて俺の言葉みたいだ
リアルな生活感と なんだかやさぐれた雰囲気が良い感じにマッチして素敵です…!憧れます…
まだ骨まで使い切らずに生きている限りは、面白みの少ない日々の生活の中で何かをしていくしかないのでしょうね。煮え切らない作者のいじけた感じが伝わる詩でした。もしかしたら、まずは周りの誰かにやさしく接することができたら、周りが変わってくるのかもしれませんよ。