人間は私を置いていくから嫌いよ
どんなに強く愛してくれても
どんなに優しく扱ってくれても
私は毎回時間に置いていかれて
大切な人間は老いて死んでいくの
ずっと傍にいてくれるって
一人にしないって言ったじゃない
私うそつきは嫌いだわ
寂しいのも大嫌いよ
責任とって私も貴方の棺にいれなさい
死ぬまで愛してくれたなら
死んでからも傍にいてちょうだい
これからもずっと一緒よ
私は人間じゃないから
死んでも一緒にいられるの
貴方が骨になっても気にしない
暗闇で何も見えなくても
誰の声も聞こえなくても
貴方がいてくれたらそれでいい
……お願いだから置いてかないで
私もうお別れには耐えられない
私は貴方から離れたりしないわ
すぅ様
読ませて頂きました
とても良かったです!
私は80年代の
英国のロックバンドで
ザスミス
という
バンドが
好きなのですが
歌詞を書いている
モリッシー
という男性の
ファンでして
すぅ様の
人形の見えない涙
という詩に
彼の詩と
似た
感覚を感じました
もしかしたら
ご存知かも
しれませんが
ロックアーティストと
してのみならず
詩人としても
素晴らしい
方なので
彼の詩を
是非
読んで頂きたいと
存じます
失礼致しました
すぅさんへ
神様は、人形に少女の魂を与えたのでしょうか ....
"私" を、心から愛してくれた人が、やがて老いて死んでいく時の、言われようのない寂しさ、哀しみ、抗えるものなら、あがないたい、そんなありったけの思いを少女は、"貴方"にぶつけた。
「責任とって私も貴方の棺にいれなさい」
真実の愛を知った少女が、その命をかけて、"貴方" の側にいよう、離れない、との決心に、万感胸に迫り言葉もありませんでした!
こういう魂の叫びは、読み終わった後もずっと、胸がドキドキするものですね ....
ゆめの
「犬ゆゑの寂しさ知らず日すがらを留守居をさせて永く勤めき」
中日新聞の歌壇に入選していた一首です。
この短歌の「犬ゆゑの寂しさ」と、すぅさんの「人形の見えない涙」が、私の裡で響き合いました。犬も人形も、いつも傍らにいてくれる人を待ち続けているのでしょう。
私も犬に留守居ばかりさせています。