子犬戯れる川岸にて誰かがラッパを吹いているここに満ちるは春うらら誰もが笑う陽の下つられて散歩に出てみれば実に見事な即席舞台そこに踊るは花吹雪最中片手に眺めましょうさくら、さくら祝いの花よお前の足元には死体が埋まっている!どっかで聞いたが本当か?並び立つ薄桃色の墓標は今も昔も愛され続け決して忘れられやしない羨ましいやら妬ましいやらさくら、さくら弔いの花よお前の足元には死体が埋まっている!たとえそうだとしてもお前は変わらず愛されるだろう
烏羽美空郎さん さくらを読ませて貰いました。
なるほど〜こんな春の感じ方もあるんだと思わせる
作品でした。
春の穏やかな風景が持つ非日常的な顔を
最中でも食べるかの様に書かれている所が
面白く感銘を受けました。
桜の下の死体の話しから
桜の木を墓標と表現されている所が好きです。
確かに裏の顔を持ちながらも多くの人に
愛される桜は、羨ましくも妬ましい限りです。
みくろうさん
愛すべき桜の木々は、もう何世代も前からその地に根付き、春が来る度に清楚な花を咲かせて、今も、私たちを楽しませてくれているのですね .... 桜は、私たちの祖先の歴史を、そっと見つめてきたのでしょうか。
さくらをモチーフに、歌のような、心地いいリズムの、みくろうさんの詩の中に ....!
"お前の足元には死体が埋まっている!" と、非常にインパクトのあるフレーズが二たび。
すこし奇を衒った感もしましたが、生き物の、生と死、生命への祝いと弔いを、みくろうさん流のダイナミックさで謳われたんだな!と感心いたしました。
ゆめの