シで始まり、ドで終わる詞を書いてみて
死に目が回る四季
恋人の祖父 いまだ根を生やす
吹雪荒ぶる地の旅人
戸を立てて 我が家に入れぬ昔愛した人
バオバブの実を預かる女主人
捲土重来 安堵は甘い麻薬
風 粉々の骨を巻き立て
心突き詰めぬことで 腐葉土
差が生み出す、見逃せない死を教えて
蛇はそれほどは動かず
何もしなくとも 睨まれた獲物は動けない
ペンギンの群れは幼くして群れをつくり
落伍者は次の親にはなれない
見上げている我が身をさげすみ
それを見上げる彼の吾は鏡中の蛇
なぜ、心に肥料は必要なのですか?
心は固定した形をもたないので
あなたが足を置いている地のように
時を分かたず安寧なものではありません
時に華やかな風が吹くことがありますが
それは常ならず
時にヒビが入りますが
それも常なりません
わけあって大量の水が空から降り
それを全身をもって身に受けるとき
ふわふわとしたすべてが流され
残る強い根 1から2 2から4
4から16 16から256 256から1024
と増える根が いくらかの情を歌に残してくれるので
心に肥料を与えておくとよいでしょう
愛が生み出す、愛とはいえない愛を描いて