一雫
また一雫
雨粒は空から地上に降り注ぐ
コンクリートを濡らし
土を濡らし
ダンスを踊るようにリズミカルに雨が降る
こんな日はカラフルな色の水玉の傘を差して街を歩きたい
コンクリートの上を滑るように
土に咲いたチューリップに水滴が付くのを眺めながら
ゆっくり
ゆっくりと
幻想的な街を歩きたい
こういう時には鳥や猫はどこに隠れているんだろう
軒下の巣の中かな
縁の下の奥の方かな
そんな事を考えながら
こういう時には人はきっと
一杯のカフェ・オ・レを手に持って
その温かい湯気に幸せを感じているのかもしれない
親子が雨ガッパを着てキラキラした瞳をして街を見ている子供の手を引いて歩く人もいるかもしれない
一人で家で丸くなってすごく気持ち良く眠っている人もいるかもしれない
仕事から帰って来て
傘立てに傘を仕舞って
家に帰って来てホッとしている人もいるかもしれない
幸せは人それぞれ
だからね
雨の日は割と憂鬱だけど
幸せを感じる
そんな日にしたい
希望的観測だけどね
でも…もしかしたら
雨の雫の一つ一つに
妖精が宿っているかもしれないのだ
そう思うと
楽しいでしょ?
私も雨の日にスズメたちはどこにいるのかな?とか考えたことあります。きっと狭いながらも楽しい我が家でくっつきあって温まっているのでしょうね。