しと、しと
ぽちゃん。ぽちゃん。
さあぁーっ……
小雨が僕の寝ぼけ眼をうつ
灰空は寛容だ
無遠慮な陽光をそうっとやわらげ
一時の停滞を許してくれる
雨は嫌いだ
薄暗い空を見ていると気分が塞がる
何より渋滞も起こるし服も濡れる
いいことなど何一つもない
誰かがそんなことを呟いた
僕はどうしようもなく悲しくなって
今こうして小雨を浴びている
さも理解者のような顔をして
この音色が聞こえないというのか?
心を鎮める小雨の合唱が
しと、しと
ぽちゃん。ぽちゃん。
さあぁーっ……
やがて終わる合唱に敬意を込めて
調和を崩さない程度の鼻歌を送ろう
優しい音色を壊さぬように
美しいお前達を穢さぬように
あたかも豊かな心があるように偽りながら
烏羽さん、こんにちは。
雨はこんな素敵なところがあるのに、
と思いつつ後ろめたさも混じっている、複雑な心模様を感じらました。
ですが、優しく素敵な詩だなぁと思います。
烏羽美空朗さん小雨のアンサンブルを読ませて貰いました。
アンサンブルを表現する雨音の擬音に心を奪われました。
自分は、擬音を使う時に結構、悩む方なんで自分好みの
擬音に出会うと何度か噛みしめる様に読み返してしまいます^^
自分も個人的に雨、嫌いじゃないです。
小雨の雨音を聞きながら翼を広げる様に空想を広げる
時間ってストレス解消にもなるんですよね!
流石に外に出て小雨を身に受け理解するレベルには達しませんが。
また雨空を少し好きになれました。