詠われてしまえよ
終わらない冬を閉じ込めた
瓶に
つたは絡む
命すら言葉をなくして
すべてが一葉に
「これなーんだ?」
一人二人とつらなった
こっちは溶けたよ
そっちはどうだい
お外を歩くマトリョシカ
鳥をつかまえてしまった
「君はてらいをすてたんだ。」
十字路を祈るように歩く
お前の無様なたしかさ
したたかに生きたぶん
付けが回ってくるなんて
やってられないでしょう
「じょうずに醤油をかけたら目玉焼きのできあがりだ!」
いつもいつも一人を
遊んでいたわけでもないだろう
野良猫になった気で
屏風に恋していてた
あの頃のお前はもういない
せめて真夜中に封じて
ガンジャマンさん、こんにちは。 また詩が読めてうれしいです!
マトリョシカ … このかわいい語で、わらべうたの世界に入り込んだように思っていた。 しかし、読むうちに、現実の、目をおおって見ていてはいけない世界が見えて来る。
まだ平和なように思える、この国のぬるま湯にどっぷり浸かってる私たちに、しぼり出すように発してる悲鳴の現実があることを、この詩は教えてくれた!
作者の胸中の、極めて繊細な優しさを知り涙した。
言葉の飛躍が面白いと思いました。