血潮こそ苦き追銭更けやらざるならばこそ 乳香の香のみどりごを愛しめ紅海緋に歿す奇跡爾後 辺獄にくだりたり。 戒律の巌肌しめやかに罪へとそぼつ偽書福音なくば 返済金を釈明に充てて裏切りものどもの季節こそ華美 今青年の豹変にたぐふ真贋争論の坩堝 耶蘇ふふめなば十三の錫杯 血を諍はば功利より醒めむか#自由律短歌
コメントを賜り、允に有り難うございます。
当作の由縁を語らせて頂きますなら。
ある時(確か、歌舞伎版「文七元結」の観劇中の事と記憶を致して居りますが)
物語とは、関係内に於ける金銭、名誉、権力、または愛情、等の。
価値概念の 移動 に拠って成立しているのではないか、
とインスピレーションを覚えまして。それを実作へと、試験的に導入させて頂きました次第でございます。
成否の如何は、未だ見分け難くはございますが。
確かに、文明批判の一側面を附帯しているとも、言い得るかもしれません。
この短歌はとても難しいです。でもどことなく現代社会の功利主義の批判をしているように感じます。社会全体の功利拡大のために捻じ曲げられた正義は、お金で補償されていることを批判しているのかな?難しい。理系ではありえない表現です。