たまちゃんの手紙
先生、あけましておめでとうございます。
お正月は雪が降りました。
私は、お母さんのお使いで、おばさんの家におもちを持って行きました。山の道は深い雪で、何度もころびそうになっちゃた。
でも、おもちを落としちゃうと、食べられなくなるから、気をつけて歩いたの。だから、ころばずにおばさんの家につきました。
冬なのに汗をいっぱいかいた私を見て、おばさんったらくすくす笑うんですもの。
「もう、おばさんなんかきらい」って言ってやったの。
そうしたら、おばさん、
「ごめんね、ほっぺがまっ赤でりんごみたいなんだもの」ですって。
みっちゃんもくすくすしてたけど、私の手をにぎって、
「うわあ、つめたーい。早くおこたに入ろう。いっしょにおぞうに食べようよ」って言ってくれたの。
おばさんのおぞうにはとってもおいしいのよ。
「先生にもごちそうしたいな」っておばさんに言ったら、
「いつでもごちそうしますよ。たまちゃんは先生のこと大好きなんでしょ」って。
みっちゃんまで「ふーん、そうなんだ。だから、勉強が好きになったのね」って二人で笑うんだもん。
でもね先生、それってほんとなのよ。みんなにはないしょだけど、分数のたし算やひき算なんてぜんぜんできなかったのに、先生が教えてくれたようにやったら、かんたんにとけちゃったんですもの。
私、算数が大好きになっちゃた。
三学期の算数はがんばろうと思います。
しゅくだいもぜーんぶ終わっちゃったから、分数のかけ算のよしゅうをします。
でも、今日はみっちゃんとすごろくするの。私、とっても強いのよ。
先生がいてくれたらいいなあって思うけど、もうすぐ学校であえるから、がまんします。
早く三学期にならないかなあ。
先生、かぜをひかないようにきをつけてくださいね。
また、お手紙かきます。
さようなら。
たまよ
一月二日
やなだ先生
ピー吉様、こんにちは。
たまちゃんから先生宛に送られたお手紙が微笑ましくて内容が女の子らしく読んでいて幸せな気分になりました。
受け取った先生はきっと様子を知らせてくれたことと、算数が出来るようになったと喜んでもらえて嬉しかっただろうなと思いました。
素敵な手紙を読ませてくださり、ありがとうございます。