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物語

公開·12 メンバー

雪影

Crystal of Comments

天空の雪

Heavenly Snow

うろこ雲

 

 週の半ば平日のど真ん中に飛び交うグループラインでの週末のBBQの計画。イライラとモヤモヤのノルマの渦に圏外って存在するのかと思いながら、3人以上の行動は無理かなと陽キャ達の盛り上がりはスルーした。

季節は少しずつ秋へと移りゆくなんて信じられない暑さに流す汗の様に時間が流れてゆく無機質な平日の向こう側から、川辺ではしゃぐBBQの誘いは親友のDM。

「雪影は週末のBBQに参加しないの?」感情の見えない文字を横目にノルマをこなす。「仕事、終わったから少し飲もうか?」と返事を送りながら帰り支度を終える。

「okいつもの店で会おうか。」フットワークの軽い返事に心が解放されてゆく流れでBBQへも同行する流れに、優柔不断な自分を戒めながら川辺でのビールに魅かれている自分も否定できない。

 川辺では男性達がBBQの腕自慢?知恵自慢?それを褒めるのが女性達の腕の見せ所!

私は、野菜を切るふりしてビール自慢~「雪影、真面目に切りなさいよ」と嗜められながらも秋へ足踏みしている空へ向かって「ビールが美味しければ夏のままで良いよ!」と乾杯。

 

うろこ雲

飛行機雲が

突きさして

 

「ねえねえ、これって俳句じゃない?」「季語と5・7・5に成っているよ。」

「ハイハイ、小学生の絵日記俳句だね、串に刺さった肉を見て書きましたってか!」と野菜を持って去る親友の背を見ながら、月と詩人の返信欄で雪影さんも俳句を書いてみたらとコメントしたピー吉さんを・・・イヤイヤ、絵日記俳句をビールに溶かして飲み干した。

焼ける野菜と肉の香りが食欲の秋を運んでくれても、うろこ雲は私の俳句で恥ずかしくなり姿を消している。

まだまだ、川辺の風が涼しく感じる夏が幅をきかせています。ビールが美味しい季節よ続け~!

 

(終わり)

クロエ
クロエ
04 sept. 2024

 うろこ雲にかこつけてビール自慢?・・・。


 男の料理自慢をうまく褒めるのが女子の真価、そう言えば私も昔はよく妻におだてられ料理をしましたが、それで結構料理上手です、最近はなかなか褒めてくれませんが。


 俳句は私の守備範囲ではないのですが、リズム的には最後の句は「突きさして」で止めても十分意味は分かるし余韻も残る気がしました、ご参考にでもなれば、でもこの句はいい句だと思いますよ、これを読んで何を思うか、秋の空の夏を惜しむ風情、あの人の心を引き裂いて突き抜けた自分勝手な恋への悔恨、私にはそんな事が浮かびました。


 私は下戸なので、酒の話は理解しづらいです、でもさだまさしの詩「まりこさん」が浮かびましね、まああなたがそうだとは言ってませんからね(笑)。

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