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フォーラム記事

nekodamasi666
ムーンストーン
ムーンストーン
2022年12月02日
In 詩
ぶっ壊れたシフトレバー、 段階変速 街灯 街灯 街灯 (長蛇の列!) 夜を横切り、夜を走り、夜を懸けて(なんて素敵なドレープ!!) 夜、 永遠に焼付いたガードレール 天使はスベタ 口紅だって 泡銭にもなりゃあしない (遊覧船が通ります、いざ、いざ、いざ) くっきりと 瞼の裏に焼付いた おまえの首無しの死体 百、も
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ムーンストーン
ムーンストーン
2022年7月27日
In 詩
万物淘汰 組織繊維を糾う蝋婦達 一銭の無価値 単性具有 平均的存在 愚劣たる円窓 謀事に懸る秤量天秤、 今投げ込まれたる剣 縊る アンドロギニョル残酷劇 光闇響の弦に滴る 生涯 宥和無き分断 壁と柱の街 宮殿 穹窿の 寓意画に抜歯鉗子 眼科医の視程‐乃至、内視 双生児縫合手術 正しきは癒えなき秘蹟 にこそ
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ムーンストーン
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2022年7月27日
In 詩
薔薇の壜 曇硝子の窓 叩きつける暴嵐雨 一滴の気球船‐白熱灯に 籠る 鳥篭のなか 砂礫 ミクロコスモス 無機物への愛 憐憫に能う私の無く 孤島の巨人 青銅人物の螺旋燭台 聖像破壊されて後噴水公園の森閑
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ムーンストーン
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2022年7月19日
In 詩
    詞書:国葬さる者   若草に降りて霜なす朝露の死にそびるに足る国家を終ぞしらざる     詞書:棄民なる者   ひとりしなば 壜攪拌子に混じりたる一線の疵に軋み廻る統計学室     詞書:群衆の断絶   惜しといへ封殺を受くる群衆の今幾多ものアウシュビッツより     詞書:国粋と宗教   売国と何をか瞋る救済も寵愛も見捨てらる癲癇の遺児を庇はず     詞書:原発、再稼働へ   紛ふなく血を絶たる鉄道線路にて去年はあらざるものとなりぬ 分裂炉     詞書:鳩と橄欖   触るるな死を密葬の部屋を橄欖をゆきかへる鳩のあはひを一つ歴史は
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ムーンストーン
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2022年4月30日
In 詩
文脈は、壮語をかたるべからず 花の色を差して 錫の腑、 絞首縄の乾花 水瓶に並々とそそがれて 凝れる昏き窓縁に 象徴の死、 普く葬室に朽ちて在る 湖底、洞窟修道院 微睡める寓意 小麦十五デナリを測量し 劃して贖宥は愛の銭貨へ代替を遂ぐるも なべては 人為 ならばこそ敢無くも赦されざるとしれ 虚飾の邸宅避雷針の容を聳ゆ 暴風雨 秒針の音、葉擦れ、雷霆 山嶺‐麓間へ蒸発、幽霊譚を伝承す 存在の証明 魂魄は水に 反撥せるか否か、 皮紙は皺と罅割れなほも生地の巖肌を指し示し 最早麻、麻酔管は生膚と為らず 旱魃、 蓬髪の狂婦よ 驕り散らし 荒寥へ歎き 半身樹、半身人体模造の容へ 夜毎昼を望みやらぬ オウイディウス「人体樹」諸説より 混成的想像へ帰れ、 兄弟は背き遭う者と知らば 抽象美術協会に 展覧会に 偽造芸術、形而上的作為を欺き 実像の影の彩を燻る 反抗‐権威へ 従順ならばこそ 略奪を遵守するかのごとき 塵の華屑を献ぐ 都市伝承の死水を 取らば取れ、 孰れもゆるみづへとかへらむ 完新世の趣意に餓えて
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ムーンストーン
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2022年4月25日
In 詩
底浅き 世界との疵 黒く塗る少年は 海を 赤く塗る少女は、 何処へ 恰幅の良い警告へ寄せる包帯 致死は 屍毒へと胚胎、 椰子の所在を寄せ返す 錆びた薔薇の音 希望を買う 罪科と等しく 希望を買う、 復も延ばされた、永続の非在は もはや跡形も残さず 骨と、錆びて 矩形聳える 都会 墓群には 距てられた方途が、染まる、夕には 銃刀法の徒花、 ごろつきどもへの 燃え尽きた愛の賛歌は、どこへ 核の冬、 約束された、 約束をした どちらが先、かはしれず (間歇泉、塩粒の戯れ) 愛を購う 銭貨のため追われるひともあり、 そぼ降る霙、 金盞花 冬薔薇の切り揃へられて 日は新し、 斯く迄も簡単に 戦時下に 戦禍に興じ 矜持なき狂気を、享受し 状況は既に、あをぞらを淀ましめつつ 自由と平等、 畢竟両立を得ぬ、 無辜の正しきはつまびらかにも証明されて 淀み過ぎたる瓦礫、疵の束に さらばこそ水は純粋に 腐敗の兆を 指摘し、 孤独に澄み亙る、青年期をつねあやまてる、孤立群衆へ 死ぬな、我々は手を命綱とし その声を、結束として 一人余さず生き、生きて、そして、死ね、 絶望の窯底に兆をさがし 竟には斃れて行く、その者たちに、 一滴、蝋梅の蜜を残して
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ムーンストーン
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2022年4月17日
In 詩
亡き人はいづれにかへる雁音の聞かなばたよるすべなきはたて              *  花の色尽くしたるとも 音樂の美しき理由をしりそむることなく 群衆の靴は橿の花邦絶ゆるともほころべ      衰亡へそむきて まつぶさなる枯芝に紛るすずめありて            はかりがたきはなづきのうらに 主題なき遍在の意義を問はば        うちつけにやはらかきわたつみのいろ             * ひとはみな絶えても序するあをぞらを亙る孤独へ名さへ残らず
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ムーンストーン
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2022年4月11日
In 詩
売る為に買はるる贋作額縁の死海の花は蝕みぬ。一人残らず 強姦魔若からば美しき鼻梁以て驕りつづれよ一世の丈を 嚥下さへいなみぬひとは球体鏡の内に外につるされたる殯宮 無償ならばこぞれる者もまばらなり市街劇へ忌憚なき飛礫花 若書きの憎しみをかつてかこちたる降灰とは重爆撃機の鉤十字 #崩れ掛けの短歌
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ムーンストーン
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2022年4月06日
In 詩
  血潮こそ苦き追銭 更けやらざるならばこそ     乳香の香のみどりごを愛しめ 紅海緋に歿す奇跡爾後   辺獄にくだりたり。    戒律の巌肌 しめやかに罪へとそぼつ偽書福音なくば    返済金を釈明に充てて 裏切りものどもの季節こそ華美        今青年の豹変にたぐふ真贋 争論の坩堝   耶蘇ふふめなば十三の錫杯           血を諍はば功利より醒めむか #自由律短歌
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ムーンストーン
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2022年3月31日
In 詩
青藍の罌粟の屑花 天蓋の底、抑留者は 膝を抱え蹲る 極寒には 骸の花が群棲し 蝋化した多翼階段が 途絶え、 蜂窩組織が 棲所へ みずからの炎熱を硼酸へ押して、 墜落した処女地に 呵責を 観光地たる歿界へ現実を 引連れて 纏わる血縁の異人へ 錆びた肌を 叙じ綴る、 記録される、関係‐個人 國家的暴力、 優生学 そのはなはだしき実験世紀に 潰滅‐懸架され 図像は、 傷痍軍人達の孤独死を 刻々たる砂時計に 収めていた 標本、系譜分類の進化枝篇より 継承たるべき存在を創造した 科学、 実証案に確められ 止りながら進捗を来す 朗朗たる文明に寄せては返す海の 葉音、絹擦れの病み窶れては 摘まれた木綿、 血に染み跳躍せんとする 靴の寓話 継母、缶切 葡萄のつづれ織りを止めよ 立入禁止区域の外に 安寧の代替に 私淑を咎めやらぬ無縁の徒花よ 和解など在らず 冬薔薇の権限を巡る挿話は 希臘列柱の円環に 舞踏符を標し やがて斃れたやつがれどもの悔悛なき不屈を 放恣且忠実な悪へ花束の機関を、臓腑的死の果に託し、 誓約の基礎 兄妹達を殯宮へ導く 紡錘車の、 軋轢音へと
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ムーンストーン
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2022年3月29日
In 詩
呪われた春の花、    貴賓を迎えて  嬌声を挙げる男娼たちの、 至る所 うつこと うつくしきこと うつつなるもの うつらうつらとつらねれば うつうつとして うらがなしきか 死の棘、死に至るべき詩想を企み 硬直した彫像群を 打倒す 鉄鎚、鶴嘴 または ことばは おりしも雪の朝にあって 明日なき明日をしのぎやれば 茫洋と 記憶は降っていて その心根を狩り捌くとも 孰れの色を差しもせず 唯、 貴様達のうつくしき暴力を見せろ 火花の総量とは鉱石 純粋物質が 砂礫となる迄の熱量と均しい 優生学が科学の一翼を担う事実を、 隠蔽 しているものとはだれか 世界が凍てつく迄に、私はわたしの果てを見たい 轟音を発つ航空機が鏤める 火花、火の粉は みずからを狂気たらしめんとする、 屑星の 文明を摘む 今際の際の徒花ではないのか われわれがいたるべき場所には   きっと花總などは擱いてゆくべきなのだ
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ムーンストーン
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2022年3月25日
In 詩
わたしは誤ってはいないだろうか 莫迦正直をわすれてはいないだろうか 確りとかがみから目をそらさずに いきていられているだろうか ひそめた眉、こわばるしぐさよ やわらかくもかたくもなく、 わたしからだれかを篩い落してはいないだろうか よわよわしくなみだぐましい あわやかなひらがな ひらかれたからたちのはな つつみがみのチョコレイト にがくてくきやかなアルファベットたちのはやくち さみしいか さみしくはないか ただかぜにゆられている このわたや すすきののはら のいちごの摘み取られた かなしみの痕は 家猫は、こどもをさずかる夢にこがれ 眠る ぼくたちは 酷いことをつづけているね 酷いことをつづけている わたしたちは だから どこへでもゆくことはできない 湯沸しのゆげ 透明になったぼくたちを だれかはみつけてくれるだろうか 架線のすずめがさえずることには そらにはおおきななみだがたまっていて あふれると尾根まで水浸しになるのだそうだ 山毛欅のもと 少しだけ倚り掛かりあって 未来の夢を 語り合って 語り尽くしていた あのころは
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