貴方がいなくなってから
ここに戻るまで
どれくらいの時間が経ったか
もう分からないや。
やっと帰ってきたんだね。
もう随分待ったよ。
何から話せばいい?
貴方がいなかった間のこと。
喋りたいこと
沢山あったはずなのに。
おかしいな
何よりも先に涙が出るんだ。
おかえり。
そしてありがとう。
この場所に帰ってきてくれて。
それだけでいい。
もういいんだよ。
貴方だけでも笑っていて。
また今日も来てくれてるかな。
そうだといいな。
貴方の好きだった肉じゃがが
冷蔵庫にあるよ。
やっと帰ってきたんだね。
もう随分待ったよ。
変わってしまったかな?
貴方はとっても長生きだから。
伝えたいこと
沢山あったはずなのに
どうしてかな
何を言おうにも言葉が出ないんだ。
おはよう。
そしてありがとう。
今日も会いに来てくれて。
それだけでいい。
もう十分だよ。
私はもういないけれど。
貴方が
世界を救いに行った日から
私は一人で
時間に抗った。
だけどやっぱり
ダメみたい。
だから最後に
このビデオを撮るよ。
ごめんね。
そしてさようなら。
この場所にはもうこないでね。
貴方はもう
一人じゃないはずだから。
私じゃない誰かと幸せになってね。
くだりさん
ずっと昔、子供の頃のある日に 愛してくれた人は、あなたを手放してどこか遠い世界へ行ってしまったのでしょうか。
独り残された、その家で、"私" は、"貴方" に会いたくて、会いたくて、ずっと寂しさを胸に抱えて生きてきた ... と、そのような、一つの物語を想像していました。
ビデオを回しながら、すぐそばにいるかのように"貴方" に語りかける主人公のうたは、なんて切なく胸に響くことでしょうか!
かけがえない思い出から込み上がる寂しさを、感謝に、愛に変えて、大切な "貴方"の魂に向けて見送った、いつしか成長した作者の、これは魂の手紙なのだと思いました! ゆめの
とうとい
下さん
私は個人的に前回書かれた詩と内容が地続きに繋がっているような
気のせいかもしれませんがそう感じました。
歌われた場所についた主人公である「私」が大切な「貴方」とビデオレターを通して時空を超えて心で対話しているシーンを詩で描いたようなそんな感想を抱きました。
すぅ様へ
なんともなく。どうということなく。ただそれでいて、どこか同じ大事に存在するような……
私の作品に出てくる少年少女は、1年ごとに変わりますが、その間は皆同じ子達です。色んな関係性で、出会う、少年少女達です。
「生まれ変わったって、何度繰り返したって、覚えていなくたって、貴方の元へ訪れてみせる。」
そんな意気込みです。。
下様 こんばんは
詩を拝読させて頂きました。
遠くに行ってしまった人(私=亡くなった人?)から貴方に向けたメッセージそれは切ないほどたくさんの思い出があったことでしょう・。
そして貴方がビデオをみてわたしを思いだしてくれているのはとても嬉しいけれども「もう十分だよ」
「ごめんね。
そしてさようなら。
この場所にはもうこないでね。」
と話かける言葉に切なさを感じました。
魂は天国からその人を見守っているといいます。
「私じゃない誰かと幸せになってね。」
この人もきっと貴方の幸せを祈って天国から見守っていることでしょう。
優しい切なさを感じた詩でした。