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詩投稿・公開

公開·143 月と詩人メンバー

台風


午前、ほんの少し

台風があった

鉛筆を削る時によくやるような

些細な手違いが続き

新しい橋の開通式は

関係者とその親戚とで

執り行われていた

濡れた草むらには

観覧車が乗り捨てられていて

既に家族連れや

靴を汚した人たちが並んでいる

けれど観覧車は何もしゃべらないから

何もしゃべらない人しか乗れない

幾種類の果物を口に運ぶように

俯いたまま眠れるような人が

好きだったことがある

結局、他の職業に就いて

体の中で終わっていくものも

それなりにあった

橋の向こうから

あまりよく知らない人が

手を振っている

観覧車、どうですか

声をかけたけれど

草むらのそれはもう

翅のある虫になっていて

空に飛び立つところだった



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YUMENOKENZI
YUMENOKENZI
26 abr

たもつさん、こんばんは。 コメントにレスをいただけ嬉しかったです! ありがとうございました。 よろしくお願いいたします!! ゆめの

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